カテゴリ:自分の短歌( 5 )


少年に変声期ありトンネルのオレンジ色の冷えた照明

ひと月に一度は泣くと女性誌に平均値あり心がよわる

熱い沼から立ちのぼる熱い息 心臓にとても重い血がある

蔵の字の臣の真ん中幾重にも守られている大事なうつろ

壊れないように心を与えずに頭の中につくる友達

包丁の光さすまで完熟のメロンの中に栄える王都

自らの体に与えられている重力と手をとりあって踊る

私まで参加していい五次会があるなら五次元だって信じる

放流した私のピースは私にはならないいくら数があっても

この声は私が生きて出している生まれもってるものを愛する
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by narui-aruha | 2011-12-16 04:51 | 自分の短歌
つばさ第9号に載ってる自分の10首をここに置いておく。


第六感

リンスインシャンプー結局人生を自分のために生きてないこと

東京都江東区夢の島へゆく郵便番号らしい七桁

ニジマスは美味しいですねあなたにもわたしにもないものをもってる

ギザ十を集めた果てでギザ十は私のお棺で一緒に燃える

きょうこころとてもつかれたヒトのみていないところでねたいおやすみ

幼女らのからだに無精卵は満ち縄跳びをする跳び箱をする

植物がまったくいない場所でさえ第六感をすましてみるの

ボールペンの文字が並んでいる中の幽霊みたいなえんぴつの文字

夏の川の中でも冬のへその緒はどこまでも山に繋がっている

花瓶みたいに体が割れてしまってもほくろの位置で元に戻そう
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by narui-aruha | 2010-12-30 10:54 | 自分の短歌
舟に乗り移りたいのに片足ももう片足もこころもとない

一回も二人羽織をしてないし身体を乗っ取られたりしない

この星のどこに光が今照っているのだろう今乗っているのに

馬に乗る馬が見ている世界より高い世界をみせてもらった
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by narui-aruha | 2010-09-07 15:14 | 自分の短歌
黒なのか黒なのかって疑うときその黒はどんな黒より黒い

白か黒か疑っているのではない

悪い方悪い方へと疑えば現実よりも悪く思える

悪い方悪い方へと疑ってコールタールの海を見ている

疑うという感情は疑問符の形のように身軽ではない
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by narui-aruha | 2010-09-07 02:00 | 自分の短歌
公園は四角い土地に建っている四角いジャングルジムだってある

公園の砂場に落ちている鍵にお兄ちゃん用ってタグが付いてる

公園の植え込みに詰め込まれてるビニール袋に詰められたゴミ

そわそわとダシ巻き玉子を焼くように一面に陽が注ぐ公園

公園の対角線が交差する場所では鬼が目をとじている

シール剥ぐみたいに公園は消えて

公園の真上の空にも公園がある

アルミホイルくしゃくしゃに丸めるように遠くから近くから公園にやってくる小鳥

遊園地と名付けられてる公園にあるのはすべり台とブランコ
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by narui-aruha | 2010-09-07 01:39 | 自分の短歌